毒親について③無関心

こんばんは、

訪問心理療法士の森口です。

ご覧いただきありがとうございます。

  

子どもが辛さを抱える原因のひとつに

親の無関心があります。

  

  

無関心とは、

子どもの話に対して興味を持って聴くことがなく、

子どもの感情に寄り添うことがなく、

子どもを本当の意味では見ていない状態です。

  

親は、子どものことより、

自分のことで精一杯という場合があります。

  

困った時、親に一緒に考えてもらったり、

親の経験を聞いてアドバイスをもらったり、

知らないことを親から学ぶという貴重な経験や、

自分のために親が真剣に向き合ってくれているという関わりは、

子どもが自分自身を大切に出来るようになるためにはとても大切です。

  

それらを経験できない子どもは、

親としての役割を果たしてもらえていないので、

多くのことを自分で何とかしなければならず、

不安や恐怖を抱えながらの生活が続きます。

大切に扱われるという経験もできないので、

自分を大切に扱う術も学べません。

  

  

子どもは存在を無視されているように感じ、

存在そのものを否定されていると捉えてしまう場合もあります。

  

全然自分のことを気にかけてくれない親に対して、

寂しさや甘えたい気持ちが満たされることはなく、

気持ちに気付いてもらえない悲しさ、辛さも抱えます。

  

自分は居なくてもいいんじゃないかと思ってしまうこともあり、

関心を持って見てくれないのなら、なぜ産んだのだろう?と、

疑問ばかりが湧きます。

無価値感、不信感に加え、

愛されていないのではないかという不安と恐怖。

  

これらの気持ちを一人で抱える辛さは

耐え難いものがあり、

何とか関心を持ってもらいたいという願望から、

親が困ることをしたり、

他人に迷惑のかかることをしたり、

親を怒らせるようなことをすることがあります。

  

  

無関心でいられる辛さより、

怒られたり、殴られた方がましだと感じてしまう。

負の関わりでもいいから

何もないよりはまし。

とても辛い状態です。

  

または、

「親の思ういい子」に徹することで、

愛情をもらおうとする子もいます。

自分を殺し、親の望むいい子に徹する。

これも子どもにとってはとても苦しいです。

  

愛されているという実感がほしい。

大切に想われていると信じたい。

子どもにとっては本当に切実です。

  

どんなにがんばっても

愛されているという実感が持てなかった場合、

大きな傷と深い悲しみ、無力感、絶望感を抱え、

次第にそれは大きな怒りを発生させ、

自分の中でぐるぐるといつまでもあり続け、

生きづらさや子育てへのしんどさにもつながっていきます。

  

辛い気持ちを抱えた子どもが、

今度は親の立場になったとき、

同じように子どもに辛い思いをさせてしまうこともあります。

  

  

「親にもっと関心を持ってもらいたかった。」

「親は子どものことより、自分のことで必死だった気がする。」

「親が自分を大切に思ってくれていたとは思えない。」

そんな思いを持ち続けている場合、

自分の存在そのものが罪だと感じてしまったり、

いろいろな場面で罪悪感を強く感じやすかったり、

誰かの役に立たないと自分の存在価値がないと思ったり、

自分を犠牲にして人に認めてもらうために必死に頑張ったりと、

辛い頑張りを続けて苦しくなってしまうことが多いです。

  

人とのコミュニケーションがうまく取れずに

人間関係に悩むことも多くなりがち。

  

  

満たしてもらえなかった思いを抱え、

悲しみや怒り、罪悪感、自責の念を

持ち続けるのはとても苦しいです。

  

そのような傷を抱えていても、

いつからでも心の手当ては可能です。

生きづらさを抱えていても、

子育てにしんどさを抱えていても、

あきらめないで欲しいです。

 

愛されたい。

信頼されたい。

認められたい。

甘えたい。

役に立ちたい。

自由でいたい。

  

これらは誰もが持っている願望。

満たしてもらえなかったと思うことがあったとしても、

これから自分で満たしてあげることが出来るし、

心を癒すことも出来ます。

 

辛さを感じている方は、

これから自分のために出来ることに

目を向けてみませんか?

 

   

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