いつもありがとうございます。
心理療法カウンセラーの森口です。
人は、分からないこと、
答えが出ないことがあると
とても不安になります。
自分にとってどうでもいいことなら
放置できるかもしれないけれど、
自分にとって重大だと思うことについては、
何とか分かろうとするし、
納得できる答えを探そうとします。
分からないってとてつもなく耐えがたく、
不安で苦痛なものなのです。
何であんなことされたんだろう?とか、
何であの人はあんなこと言ったんだろう?とか、
そう言われても理屈で納得できないから信じられない。とか、
あの人は何を考えているか分からないから苦手。とか・・
分からないことが、
落ち着かない状態を創り出します。
理解することや、分かろうとすることも
とても大事な力だけれど、
それだけが素晴らしい事になってしまうと、
分からないことがあった時に、
自分が納得するために、
事実とは違うことを信じ込んでしまうことがあります。
例えば、
誰かに冷たくされた時、
どうしてその人が自分に冷たい態度をとるのかが分からない。
理由はその人本人にしか分からない。
でも、分からないのは耐え難い。
結果、
きっと自分のことを嫌いだから冷たく接するのだろう。
そう結論付けてしまう。
そう思い込んでしまう。
そして、何で嫌われているんだろう?
自分が何かしてしまったからかもしれない。
自分のせいかもしれない。
そう自分を責めることに落ち着いてしまったりする。
そう結論付けても辛い気持ちになるのだけれど、
分からないままの方が耐え難いということです。
事実かどうかわからないことを
間違った理解として自分の中に入れてしまうのは、
後々自分を苦しめる要素になります。
分かることだけが人の持つ力ではなく、
分からないことは分からないまま、
耐え難いその状況も、そのままにする力。
分からない不安な状態と気持ちに寄り添って、
そのままを受け入れるのも
大きな力の一つ。
世の中には、理解力という言葉があるように、
分かることが素晴らしいこととされがち。
でも、
分からない辛い状態をそのまま受け入れられる力も
とても素晴らしい生きるための力。
分かろうとする力=ポジティブ・ケイパビリティ
分からないままにできる力=ネガティブ・ケイパビリティ
どっちも大事な力。

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