対人関係の傷 / 誰かに傷つけられたと思うとき

  

こんにちは、

長野県 「カウンセリング ルームほほえみ」の

森口瑞恵です。

いつもありがとうございます。

  

対人関係で傷つくことがあったとき、

それが相手の悪意、故意によるものなのか?

はたまた、傷つけるつもりなど全く無かったのか?

どちらかわからない場合もあると思います。

  

でも、

傷ついたときに、辛い気持ちのときに、

それを冷静に考えられる余裕は

なかなか無い場合も多いでしょう。

  

ただ、無意識に感じたものを

そのまま放置してしまうと、

傷つかなくても良かった出来事も

自分の中で傷ついた経験としてインプットされ、

その後の自分に恐れや不安として

影響を及ぼしてくることがあります。

  

後からでも良いので向き合ってみると、

改めて気付くことがあるのではないかと思います。

それは、今後の自分に役立ちます。

  

対人関係で傷ついたとき

  

対人関係で傷つくことがあったとき、

相手がどういうつもりだったのか?

そこを誤解する場合が誰にでもあると思います。

こちらが悪意があるように感じたときも

実は相手には全くそんなつもりはなく、

自分の捉え方で勝手に傷ついてしまう場合もあるでしょう。

  

傷ついた気持ちと、実際の事実が

合っているのか?

正しく認識しているか?は、

結構重要です。

  

相手に悪意があるとき

  

相手の悪意によるものとは?

    

例えば、

いじめなどの暴力。

  

皆でひとりを無視する・・など。

傷つくだろうことを知っていてやっている。

  

無視された人の中には、

自分が何かしてしまったからだろう、

自分に至らないところが

あるからだろう、

と考えてしまう場合があるかもしれません。

「きっと自分のせいだ」と考える。

  

それは、

無視されて傷ついた理由、責任を、

自分に課してしまう瞬間です。

  

事実かわからないことを

自分の中で事実として確定してしまう瞬間。

  

なぜそうなってしまうのか?

それは、

他に無視される理由がわからないから。

  

それに、

理由がわからないままのほうが辛く感じるので、

何とか答えを見つけようとするから。

  

辛い思いをするのは、

きっと◯◯だからだろうと、

理由、答えを探すのです。

  

この思考の流れはいたって自然なことです。

  

でもそれは、

傷が何倍にも大きくなることを意味します。

  

ただでさえ無視されて傷ついているのに、

自分が悪者になってしまう傷、

自分の価値が下がるような感覚、

それらが傷となり、傷がたくさん増えます。

  

  

傷が多ければ、

トラウマとなる可能性も上がり、

自尊心、自己肯定感も下がってしまいます。

  

とても辛いです。

  

なので、後からでも

意識的に考えて事実を確認できると、

その後の自分を救うことにもなります。

  

悪意あるもの、こと暴力に関しては、

あくまでそれを選んだ側に責任があるはず。

  

たとえ何かきっかけが自分にあるとしても

暴力で傷つけられていいということではないので。

  

「暴力の責任は、あくまで暴力を選んでいる側にある」

ということを前提としておきたいです。

  

自分に責任を課して

傷を増やしてしまっていませんか?

過去のことでも

向き合ってみる価値ありです。

  

大きな心の傷は、

時とともに怒りを生み出していきます。

  

辛さに耐えたり、我慢が募ったり

それが続くと怒りも増々大きくなっていきます。

  

傷ついた気持ちは怒りになる 

  

深い悲しみや我慢が

怒りや憎しみになり、

その怒りが相手に向く場合、

  

ときには

辛い思いをわからせたい。

同じ思いを味あわせたい。

そう思うことがあるかもしれません。

  

もしそうだとしても、

憎む気持ちも、許せない気持ちも、

自分にとって大切な気持ちです。

  

ただ、それらの感情を

どんな方法で消化していくか、

抱えやすい形にしていくかが重要です。

  

もし傷つけてきた相手に

復讐したいと思っているとして、

復讐することで

自分の中にあった深い悲しみや絶望が

消えるかどうか・・?

  

結局、

それは難しいのだと思います。

  

相手に怒りをぶつけることでは

自分にとっての大きな深い悲しみは

思うように小さくはならず、

逆に、

復讐することで、

さらなる絶望や虚しさが

湧いてきてしまうこともあります。

  

大きな深い悲しみは、

自分で自分の悲しみを

手当てしてあげようとすることで

少しずつ少しずつ

抱えやすくできるものなのだと思います。

  

誰かを何とかすることでは

なかなか小さくはならないくらい、

深い深いもの。

  

とても理不尽で

許せないような出来事が

世の中にはたくさんあります。

  

どうやってその理不尽な出来事に

深い悲しみに

折り合いをつけるか・・

とても辛いし難しいです。

  

想像を絶するような気持ちもあります。

  

苦しさと向き合えるタイミングも

慎重に考えたいです。

  

苦しくて苦しくてどうしようもないとき、

どうか一人で何とかしようとせず、

誰かの力も借りながら、

手当ての方法も知ろうとしながら、

時間はかかっても

ほんの少しだけでも

抱えやすい形にできたら・・

そう願います。

  

相手に傷つけるつもりが全く無かった場合  

  

そしてもうひとつ、

相手に悪意はなく

傷つけるつもりなど全く無かった場合。

  

これは、

自分の思考グセ、思考パターンが

発動している可能性あり。

もちろん、そうではない可能性もある。

  

なので、確認が必要かも・・です。

  

捉え方、解釈の仕方は

人によりパターンがあります。

  

過去の経験や

今まで使われてきた

思考回路などによるものなので、

同じ出来事が起きたとしても

感じ方が人によって違ってきます。

  

どのようなパターンであれ、

それが悪いとかダメとか

そういうことではありません。

  

自分が辛くなるようなものなら

変えたければ変えられるという話です。

  

相手にまったく悪気が無いのに、

傷つけられた。バカにされた。

蔑ろにされた。否定された。と、

自分の解釈で決めつけてしまったら、

誤解で人間関係に亀裂が入ることに…

  

それは勿体ない。

何より、傷つき損です。

  

相手に全く悪気が無かったのかどうか?

  

それが分からないときは、

きちんと向き合って話すことが

重要なのだと思います。

 

それが大切な人ならなおさら。

 

冷静に話し合う。

自分の気持ちを伝えて、

相手の気持ちもきちんと聞く。

  

そのためには、

言い方、伝え方、聞き方、聴く姿勢が

とても重要になるので、

練習して身につければ、

どの人間関係でも

役立つのではないかと思います。

  

  

自分の思考パターンを確認したり、

変えたい部分があれば

変えるトレーニングをしたり、

伝え方や聴く姿勢などを知ったり、

練習をしたり。

  

もちろん、傷を負ったときは

少しずつ心の癒やすことも可能。

  

カウンセリングでできることは

たくさんあります。

  

傷を放置せずに、

大切な自分の心を手当てしましょう。

  

  

  

2 件のコメント

  • 心の傷が治りません。何年たっても。された事を忘れられず何度も思い出して気分が落ち込みます。けれど、相手もまわりの人も私の傷はとるに足らない事の様にいいます。
    我慢したり許したり忘れたりできない私が悪いのでしょうか?私が悪いなら、苦しいので消えてなくなりたい。

    • みなこさん
      コメントありがとうございます。

      みなこさんが悪いということは全くありません。
      相手や周りの人が何を言おうと、それは彼らの価値観からの発言であり、人は皆考え方も価値観も違っていいのです。

      傷ついた気持ち、悲しみ、怒りなど、
      みなこさんの中にあるものはとても大切な気持ちです。
      あって当たり前の自然な感情です。

      安心してお話できる場所を探してほしいと思います。
      本当の気持ちを吐き出しながら、心の傷を手当てしてあげてほしいと思います。

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