親の親代わりをしてきた子どもたち☆精神的な親子逆転について

こんにちは、心理療法カウンセラーの森口瑞恵です。

ご覧いただきありがとうございます。

 

生きづらさを抱えている方の中には、

自分の親の親代わりをしてきたという方がたくさんいます。

 

例えば、

精神的に親子逆転になっていて、

親の話を聴く役目を小さい頃から負っていた場合。

 

子どもが自分の話をする前に、

親の話を聴かされる。

苦労話、頑張っている話、辛い話、愚痴など・・

子ども側は、自分の話は聴いてもらえない場合も多いです。

 

それは、

親自身が自分の抱えているものを解決できていないから。

いっぱいいっぱいだと、聴く余裕もないから。

 

自分のことでいっぱいいっぱいの親を見続けると、

親に愛されていないと感じる子もいます。

大切に想われていないと感じる子もいます。

自分に対して関心を持ち、ちゃんと見てくれないのなら、

なぜ産んだのだろう?と疑問を持つ子もいます。

子どもが親の辛い話を聞き流せればまだ良いのですが、

それもなかなか難しいこと。

 

親を思う子どもの気持ちはとても強いものですし、

子どもは元々は親の事が大好きだから。

 

親が大変そうだと感じた場合、

親が困っているように見えると、

その子なりに「どうしたらいいだろう・・」と、

一生懸命考えます。

 

親が笑顔になるためには・・

親が幸せになるためには・・

家が平和になるためには・・

エネルギーを自分には使えず、

親のことにエネルギーを奪われます。

 

そして、

自分にできること、思いつくことを必死にやるようになります。

 

例えば、

これ以上親に大変な思いをさせる訳にはいかないと、

自分の辛さや困りごとは自分で解決しなければと思う子もいます。

 

自分が良い子でいることで、

心配や苦労をかけないようにする子もいます。

 

親のことを心配して気をまわしながら、

愛されていないかもと不安を抱えながら、

自分の苦しさは自分で抱えていく子どもの気持ちは、

どんなに重いだろう。

 

そんな思いものを抱えたまま大人になった子どもが、

生きづらさを抱えるのは自然なことだと思います。

 

子どもでいて良いはずの時間を失った子ども達。

子どもらしい子ども時代の喪失。

これはとても大きな傷つき体験であり、

喪失による深い悲しみを伴うもの。

 

子どものときは、

そこにある環境が当たり前で、

喪失体験をしているなんて思ってはいないでしょう。

 

でも、

大人になった今、生きづらさを感じているのであれば、

自分の心に傷があったかもしれないと、

まずは気づくことが必要です。

 

親が大変そうだからという理由で、

自分がたくさんの我慢をした辛さ、

子ども時代を失った悲しみ、

自分を犠牲にして頑張ったにも関わらず、

報われなかった無力感、絶望感。

そして、何とかしたかったのにできなかった罪悪感。

そんな様々な複雑な気持ち達が、

大人の今の自分に影響を与えていることがあるのです。

 

子どもは本当に健気に親のために頑張ってしまう。

そのやさしさが仇となるなんてとても辛い。

その時の気持ちを癒して、

楽に生きられる自分にしてあげよう。

 

親もまた同じような気持ちを抱えているのかもしれません。

 

親を悪者にして責めたい訳ではなく、

自分の辛さの理由をしり、手当てする方法を見つけて

気持ちを大事に扱いながら

自分を楽にしてあげることが目的です。

 

自分を楽にしてあげることで、

自分の子ども達への連鎖を断ち切ることも可能なのです。

 

 

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